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業界の動向

間違いだらけのペット可対応

取材協力:INAX、ウベボード、大建工業、TTNコーポレーション、東洋プライウッド、リリカラ (五十音順、敬称略)

ご存知のようにペットと暮らすことが出来る賃貸住宅に対する人気はますます高まっており、ペット可(共生型)物件にするだけで入居率が上昇することが多く、現状としてはペット可物件に対する入居者ニーズが年々高まっているようです。
その為に既存の賃貸住宅をペット可にするというお話をよく耳にするようになりましたが、どうもよく調べてみますとその手法に大きな誤りがあるように感じましたので今回はペット可についてご紹介させて頂きます。


ペット可物件の魅力
賃貸住宅をペット可にする魅力は単にニーズに対応すると言うだけではなく、駅から遠いと言ったような不利な条件を、散歩に適した環境であるとプラスに転化できることにもあります。適切な賃料で過不足ない設備も整っているとなればアピールしやすいはずですし、物件の周辺の動物病院やペットショップなども把握しておくと物件の付加価値としてアピールポイントにもなり得るのではないでしょうか。
このようにペット可対応は空室対策として非常に効果的と考えますが、賃貸住宅をペット可にする際にはペットの飼い主同士、もしくは飼い主と非飼い主とのトラブル回避の為にペットの飼育に関するルール作りなどのソフト面と、入居率だけでなく定着率も上げる為に快適に暮らせる設備を導入すると言ったハード面の両方からのアプローチが必要です。

ソフト面での対策
ソフト面では、事前準備として入居者へのアンケートが必要です。
今までペット不可だったわけですから、中には動物嫌いの方やアレルギーなどの体質でどうしても動物がダメという人がいる可能性がありますし、飼育可とする犬や猫などの動物の事を良く知った上で、その物件にどの様なライフスタイルが適しているかイメージしながらのルール作りが重要となってきます。
また、動物によってはそれぞれに違う個性があります。
例えば犬であれば犬種や大きさ、飼育頭数などを制限し、明確化することで余計なトラブルを回避できます。
さらには火事や地震などがもとで逃げ出すことも考えられますので、万一の時に備え、人や動物に危害を加える恐れ、もしくは著しく恐怖を与えるような動物は禁止する方がいいでしょう。
そのほか、限られた空間で人と動物が快適に暮らせる為には知識やモラルの有無が大きく影響すると思われますので、入居者を募集する際には動物と入居者の面接・審査を実施するといいかもしれません。
最初は手間のかかるアプローチに感じるかもしれませんが丁寧に意向を説明し、独自のノウハウを積み上げていくことが大切で、円滑に行きだせばペットの問題だけではなく、トラブルの少ない、居住者にとって快適な集合住宅になると考えられますので、管理会社やオーナーの役割は重要です。
もっと詳しく勉強をされたい方はコンパニオンアニマルリサーチが「犬や猫と暮らす集合住宅 経営 管理 サポート読本」という冊子を(http://www.cairc.org/j/highlights01.html)配布されていますので是非一度ご覧下さい。

ハード面での対策
ハード面については、動物とともに人が快適に暮らせるように配慮する必要がありますが、過度の設備投資は失敗の原因となることもあり得ますので、単にペットに対応しているというだけで設備を選ぶのではなく、何の対策のために投資するのかをハッキリさせてリフォームを行う必要があります。
ペットのトラブルとして特によく言われているのが「音」、「匂い」、「キズ」、「汚れ」です。
静かで悪臭のない、心地よい環境づくりができればペットだけでなく人も快適に生活が出来る物件になり、定着率も上がってくるでしょう。
具体的な工夫としてはそれぞれの対策毎にポイントと効果の高い製品などをご紹介したいと思います。

防音・防臭
集合住宅では多くの人に対する配慮が必要なため、ペットの無駄吠えや足音などに対する騒音対策も大切ですが、それだけではなく、アンモニア臭やペット特有の臭いなど複数の防臭対策も同時にカバーできるような建材を用いると効果的でしょう。

健康快適天井材「エアフレッシュ」(大建工業株式会社)
pic_02.jpg 石膏ボード+塩ビクロスと比較して3~5倍の吸音効果を発揮し、ペットの鳴き声を吸収して音の響きを整える"吸音機能"のほか、生活4大悪臭(トイレ臭、生ゴミ臭、排水臭、そしてペット臭)の原因とされる代表的な化学物質を吸着し、臭いを軽減する"消臭機能"、室内の湿度が高くなると湿気を吸収し、結露やカビを抑え、乾燥すると湿気を放出し、ウイルスの繁殖を抑制するなど、一年を通じて快適で心地よい空気環境を実現する"調湿機能"、有害なホルムアルデヒドを吸着・分解する"吸ホル機能"と4つの機能を備える付加機能の優れた天井材です。
健康・調湿建材「やさしい壁」(ウベボード株式会社)
pic_03.jpg 「nano tech 大賞2008環境・エネルギー部門賞」を受賞した同製品は、珪藻土を主原料とした調湿内装ボード。同社独自の技術によって従来の珪藻土モルタルと比較して約4倍の水蒸気吸収・放出能力を持っているため、床面積の70%程度に使用するだけで、湿度50~60%の快適な空間を保つことができるようです。また、ホルムアルデヒド等の有害物質の吸着・分解性能を有しているため「シックハウス症候群」の防止作用があります。さらに生活4大不快臭を低減する効果に優れているため、ペットとの生活にも適しており、デザインも多くお部屋にあわせて選ぶことができます。


キズ・汚れ
ペット可物件では、ペットの行動範囲内である床、壁、柱、戸などへの配慮が必要で、特に壁紙は耐久性のあるものを選べば経費削減にも効果的。また、床が滑りやすいと犬の股関節に悪影響を及ぼすことが多いので、滑りにくく、キズつきにくい、それでいて掃除がしやすい床材であればなおいいでしょう。最近ではペットに適した畳や障子、網戸もあるようですので、ライフスタイルに合わせて選択することが出来ます。

ペット住まいる壁紙・フロア」(リリカラ株式会社)
pic_04.jpg 石膏ボード+塩ビクロスと比較して3~5倍の吸音効果を発揮し、ペットの鳴き声を吸収して音の響きを整える"吸音機能"のほか、生活4大悪臭(トイレ臭、生ゴミ臭、排水臭、そしてペット臭)の原因とされる代表的な化学物質を吸着し、臭いを軽減する"消臭機能"、室内の湿度が高くなると湿気を吸収し、結露やカビを抑え、乾燥すると湿気を放出し、ウイルスの繁殖を抑制するなど、一年を通じて快適で心地よい空気環境を実現する"調湿機能"、有害なホルムアルデヒドを吸着・分解する"吸ホル機能"と4つの機能を備える付加機能の優れた天井材です。
petlife畳」・「petlife障子」・「petlife網戸」(株式会社TTNコーポレーション)
pic_05.jpg 石膏ボード+塩ビクロスと比較して3~5倍の吸音効果を発揮し、ペットの鳴き声を吸収して音の響きを整える"吸音機能"のほか、生活4大悪臭(トイレ臭、生ゴミ臭、排水臭、そしてペット臭)の原因とされる代表的な化学物質を吸着し、臭いを軽減する"消臭機能"、室内の湿度が高くなると湿気を吸収し、結露やカビを抑え、乾燥すると湿気を放出し、ウイルスの繁殖を抑制するなど、一年を通じて快適で心地よい空気環境を実現する"調湿機能"、有害なホルムアルデヒドを吸着・分解する"吸ホル機能"と4つの機能を備える付加機能の優れた天井材です。


付加設備
ペット可物件に必ずしも無くてはならないものと言うわけではありませんが、導入していれば付加価値の高い賃貸住宅として、さらなるアピールが出来ると考えられます。例えばペット専用のくぐり戸があればペットが扉を開けたくても開けられない為におこる引っかきキズを減らすことができると考えられますし、散歩帰りのペットの足を洗う設備があれば共有部分の汚れを軽減できますので、ワンランク上の賃貸住宅を目指すならこれらの設備もオススメです。

ペットドア」(東洋プライウッド株式会社)
pic_06.jpg 半透明のフラップで反対側の確認ができ、ドアの開閉も安心。フラップが2つに折れるのでペットの尻尾などを挟む心配がありません。また、マグネット付でフラップのバタつきを防ぐとともに冷暖房効率のロスを抑えます。来客中や夜間のペットの出入りを防ぐパネル付き。ペットの大きさに合わせて小型ペット用と中型ペット用の2つのタイプがあり、不特定多数の方が住むことの多い賃貸物件には中型ペット用が適していると言えるでしょう。
ペット用水栓柱」(株式会社INAX)
pic_07.jpg 屋外でお湯やシャワーが手軽に使えて、ペットのシャンプーにも便利なシングルレバー混合水栓柱でハンドルロック付き。意図しないレバー操作による湯水の吐出を防止することができます。ペットの散歩帰りなどに足を洗ったり、シャンプーをするのに、寒い冬でも屋外でお湯が使えます。シングルレバーで湯水調整と吐水・止水も簡単で、散水ホースと接続できる分岐吐水口も別に設けているので、庭への水撒きなど、多目的に使用可能。さらに平成20年6月には、不正使用を防ぐ、キー式ハンドル付仕様を発売。専用のキー式ハンドルを持っている方のみが使用できるため、集合住宅の共用部への設置に最適です。


このほかには建物の各所にリードフックの設置や、飛び出し防止柵の設置を求める愛犬家の声もあるようですのでオーナー様の負担にならない範囲でこれらを用意できれば、より快適な空間作りができるでしょう。

詳細・関連



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株式会社INAX http://www.inax.co.jp
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ウベボード株式会社(営業本部)〒755-0001 山口県宇部市大字沖宇部字沖の山525番 104 TEL:0836-31-6141 FAX:0836-31-6039 http://www.ube-ind.co.jp/ubeboard/
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大建工業株式会社
〒530-8210 大阪府大阪市北区堂島1丁目6番20号 TEL:06-6452-6000 http://www.daiken.jp
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株式会社TTNコーポレーション〒664-0831 兵庫県伊丹市北伊丹9丁目80番3 TEL:072-785-1058 FAX:072-778-0997 http://www.ttn-corporation.net
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東洋プライウッド株式会社〒460-8428 名古屋市中区錦三丁目10番33号 錦SISビル TEL:052-205-8451 http://www.toyoplywood.co.jp
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リリカラ株式会社〒160-8315 東京都新宿区西新宿7-5-20 TEL:03-3366-7865 FAX:03-3369-5715 http://www.lilycolor.co.jp

出典協力:コンパニオンアニマルリサーチ http://www.cairc.org/

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