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リプロス代表・松尾充泰の賃貸経営ノウハウ

仲介会社に依頼する入居者募集の知恵

 仲介会社に客付け(入居者募集)を依頼する場合、少しの気遣いで客付けの力の入れ方具合に違いがでます。

 まず、その心得として仲介会社に客付けをお願いする事は営業だと認識してください。

 未だにバブル崩壊前の物件が少なかった時代を引きずり、仲介会社に仕事をさせてやっているといった態度をとる方がいます。

 よほど物件に自信があるならかまいませんが、物件の魅力が平均的なものになれば、仲介会社に相手にされなくなると考えておきましょう。

 

 互いに、ビジネスとして持ちつ持たれつの関係である事を忘れてはいけません。

 そして、客付けの依頼をする時は電話でも構いませんが、時間があれば直接営業担当者に募集物件の資料を手渡す事です。

 その方が印象に残り、情報も得ることができます。

 この時に、契約条件や特約がある場合はその説明などを行い、契約時に必要な書類などについても予め示す必要があります。

 いざ申し込みとなったとたんに仲介会社にこの書類がいるだの面接が必要だのと言うと嫌がられます。事前に説明をしてください。

 訪問するのは、仲介会社が暇な曜日や時間を選んでください。

 事前にアポイントをとるのも良いでしょう。

 そして、物件の資料を必ず持参してください。過去に渡した事があっても、何度でも断られない限り渡してください。

 きちんと保管されていないかもしれませんし、汚れている可能性もあります。

 汚い資料では、いくら良い物件でも魅力的に見えません。

 大家さんならまだしも、プロの管理会社ですらFAXで汚い資料を平気で送っている会社があります。

 綺麗な資料と汚い資料のどちらが、成約率UPに繋がるかは、誰が考えても結論は明らかです。

 

 最近では大家さんが、図面や写真を添えた綺麗な資料を作成しています。

 プロの管理会社が大家さんに負けては、管理料を払っている大家さんがかわいそうです。

 さて、もっとも重要な事は「鍵」です。

 案内用の鍵を物件に置くか、仲介会社に預ける事を忘れてはいけません。

 物件の近くにいて、案内時に直ぐに開けてあげる事が可能であれば問題ありませんが、そうでなければ、いつでも案内できる状況を作ってあげてください。

 また、案内する仲介会社が、他の仲介会社に鍵を取りに行かなければならないという事態は避けた方がよいでしょう。

 案内する仲介会社にすれば、面倒だしお客様を連れてライバル会社に鍵を借りに行くのは気が進みません。

 時には、鍵を預けた会社の嫌がらせで「鍵を持って案内に出かけている」などと言われ、案内の妨害をされることもあります。

 できるだけ、案内してもらいやすい状況を作るのが重要です。

 

 空室の壊れている部分を補修、綺麗に清掃しておくことも忘れてはなりません。

 バルコニーの清掃や換気扇の清掃を忘れている場合が多々あるので良く確認してください。

 掃除漏れを防ぐには、チェックシートを作成する事をお勧めします。

 鳩の糞だらけのバルコニーや前入居者のゴミ、破れた網戸などのイメージダウンにつがるものは全て排除してください。

 スリッパを用意するぐらいの、お客様への配慮が必要です。

 

 お客様が契約の意思を示した時、大家さんや管理会社の担当と連絡が付かない事が良くあります。

 これでは、今までなんの為に努力していたかわかりません。

 申し込みが入りやすい土曜、日曜、祝日は、いつでも連絡が取れるようにしておきましょう。

 そして、入居審査をするのであれば、短時間で結果を回答してください。

 また、入居審査の基準を予め説明しておけば、無駄な審査落ちも少なくなりお互いに効率的です。

 仲介会社にとって、審査で落とされる事がもっとも嫌な事を理解してあげてください。

 

 審査で落とした場合は理由を説明し、担当者にはねぎらいの言葉をかけてあげください。

 機械的に「審査に落ちました」なんて回答されると、二度と案内する気が起こりません。

 誠意ある態度で応える必要があります。

 

 賃料などの条件交渉があった場合、賃料を下げるよりもフリーレントで対応した方が得な場合があります。

 契約期間にもよりますが、賃料は毎月の問題です。

 また、将来売却を考えているのであれば、なおさらです。

 新しく購入する投資家は、収入を基準に物件の価値を計る事を忘れてはいけません。

2004.04/09

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松尾充泰 (まつおみつひろ)
(賃貸不動産経営コンサルタント)
昭和43年大阪生まれ。
96年に賃貸不動産業界での職務経験を生かし、賃貸不動産業界向けソフトウェア開発会社、アクセス株式会社を設立。その後、賃貸不動産会社に対する業務コンサルティング、大家さん・賃貸不動産業界のビジネス支援サイトを運営する、株式会社リプロスを2003年に設立。