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不動産・コンサルタント倉橋隆行先生の不動産投資ノウハウ

現状の賃貸住宅環境と今後の土地有効活用 アメリカ型へ、サービス力が物言う!
PART1 二極化進む、賃貸住宅市場

発想の転換で土地有効利用を

  賃貸住宅経営は、もっとも人気がある土地有効利用策ではあるが、前述したように「土地があるからアパートを建てる」という発想を変えざるを得なくなった。ハウスメーカーに言われるままではなく、「もっと投資効率がいい」土地の利用、賃貸住宅のあり様を自ら考えなければならなくなったのである。

 たしかに、銀行から借入して、自分の土地にアパートを建てるだけで、負債の増加、土地の評価減につながり、一応の相続対策にはなる。しかし、それはアパート運営がそこそこにうまく行っていればの話である。その建てたアパートが空室だらけで、利子を持ち出しするようなる可能性も大いに起こりうるのだ。本来、アパート経営は事業であり、そこから上がる収益を考えなければならないもの。オーナーは、相続対策を契機として、アパート経営を始めたとしても、賃料収益をよって相続税を払う、事業家精神、そして努力が求められる。

 

 ここに現金が1,000万円あるとする。これを銀行に普通預金で10年間預けておくと、10年後に約2万円の利息だ。それを、経済成長並の3%で運用すれば、344万円の運用益が産まれ、ましてや、多少リスクを伴うが、利回り8%の不動産投資で運用すれば、1,158万円の運用益がでる。2万円と1,158万円、これほど大きな差がでるのに、地主さんなどの資産家という人たちは意外に不思議がらないのである。
 土地にしても同じことが言えて、先祖代々の土地だからといって、資産を眠らせて置くことになんの疑問も抱かない。相続問題が身近になるとか、第三者に土地有効活用などを提案されてから、ようやく、自分の資産のあり方を考える人が多い。また、提案されても、前述のようにハウスメーカーに言われるままに対応する。土地という資産背景に事業家精神を持てば、少なくとも不動産投資の基本的な知識があれば、この土地にはどういった建物を建てたら投資効率が高くなるのか、それとも、他の投資向きの土地と交換した方が有利ではないかなど、自ら考える余地が出てくるはずである。

2006.02/07

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倉橋隆行 (くらはしたかゆき)
1958年9月25日生
96年に(社)全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。98年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産体系研究所創設に伴い、取締役所長に就任。99年、総合的な月貸し賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。同時に(株)三春情報センターを退職。そして、資産運用管理会社である(株)CFネッツを創立し、代表取締役に就任。2001年、2002年JREM国際CPM協会副会長就任。2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士サーティファイド・プロパティマネージャー)の称号を日本で初めての公式試験受験による取得者となる。現在、グループ企業4社の代表取締役と取締役、その他公益法人の役職をこなし、超多忙な仕事をこなしている。
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