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不動産・コンサルタント倉橋隆行先生の不動産投資ノウハウ

倉橋レポート

このままで、いまの日本は、大丈夫なのだろうか?!

 先日、日銀総裁が、個人の金融資産の活用によって、日本の経済は潤うというようなことを言っていたが、そんなことは10年以上前に私のレポートに書いているとおり、今更、何ら新しい発想ではない。

 問題は、具体的に何に投資をして、どれだけの経済効果が見込めるかとの道筋をつけなければ、ただの考えだけで画餅に過ぎず、さすが「村上ファンド」で個人の資産運用などをしていた人らしい発言であり、発想である。

 個人の金融資産は約1500兆円に膨らんでいる。

 これにレバレッジをかけて不動産に投資し、12%程度で運用できれば180兆円の付加価値が生まれる。

 日本の国家予算が70兆円程度であれば、倍以上の付加価値だということの認識が全くなく、日銀や政府は、金融機関の不動産に対する融資が過剰だと最近、規制を徐々に強めているのだから、馬鹿につける薬はない。

 バブル経済の崩壊は、そもそも日銀の行った総量規制に起因しており、日本経済が大きな痛手を被っている間に、結局、外資系の金融機関が日本でぼろ儲けして大稼ぎし、日本の金融機関は逸失利益を蒙ることになってしまった。

 そのお陰で日本の金融機関は経営の危機に遭遇し、これまた外資系の金融機関に買収されてしまい、国民の税金を投入して立ち直させるや、一転、巨額の利益をたたき出し、結局、更に海外に資金が流出するという事態となった。

 日本の金融を司っている日銀が、常に、海外勢に有利なような政策や規制を打ち出しては、日本の国益を海外に流出させる構図は、誰が見ても明らかなのに、いろいろな言い分を作っては、国民を騙して同じことを繰り返している。

 いつの時代にも思うことだが、我々国民が税金を支払って国家の運営を政府や官僚に委託しているのに、大企業や自分たちの利益を優先して、まったく国民の利益に結びついていない。

 むしろ損ばかりさせられてきている。

 例えば、年金問題だって、とっくの昔に破綻することを予測できたのに、なんら手を打つことなく、また、馬鹿げた運用をしては、損を拡大させ続けてきたにも拘らず、誰も責任を取ることなく、挙句の果てに、年金問題は国民の自己責任などと責任転嫁をしてしまう。

 また最近、思うことであるが、かつての国鉄が赤字体質であり、これらを改善する為に民営化した筈なのに、現在、駅中テナントとか駅ビルの再構築などで巨大な利益を上げ続けて地域の商店などに打撃を与えている構図は、到底、納得できるものではない。

 そもそも国鉄が所有していたこの土地は、国民のものではなかったのか。

 道路においても、かつての日本道路公団の所有していた土地は、国の土地であり、国民のものである。

 これらの所有権はどうなっているか分らないが、業として行っている土地なのだから、通常、非課税である道路も、課税にして収税すればよいし、利用料を徴収してもよいと思う。
 日本の土地は価値が高く、考えれば、まだまだ活用方法は多々ある。

 最近、農家の相談にのっている。
約4200坪の田圃で稲を育てているものの、売上は250万円にも満たない。これは過去の減反政策からなるもので、農業規模の縮小にともない生産性は激減し、米価は下落の一途をたどって、結局、農家の存続が危ぶまれている。また水産も漁業も同様な状況にあり、国の政策によって苦しめられている国民の数は多い。

 そこで現在、これらの農家の方々と新しいプロジェクトを構築する計画を立てている。これらの農家が生産するお米は、せいぜい7トン。

 政策に沿ったお米を作っている訳だが、我々消費者は単に「おいしいお米が食べたい!」という欲求があるだけで、消費者心理は、至ってシンプルなものだから農家には「おいしいお米」を作って頂く。

 その上で、このお米の販売経路を構築してあげれば、商売として売上を伸ばすことは可能だ。

 例えば、毎月5キロの「コシヒカリ」を自宅に届けるパッケージは2500円で構築できる。

 その他に水産加工物や乾物類などをセットにして毎月平均5000円とすると、当社の「CFIG」に150万円分投資をすれば4%の配当なのだから、その代金の全額が賄える。

 つまり150万円を用意すれば、夫婦が一生、お米と少々のおかずは確保できることになる訳だ。

 さらにオプションとして食肉や酒類などを追加してもよい。

 これらは「配給的」な貧相なものではなく、普段、口にすることのできないほど美味しいものが、月々届くシステムの構築なのだから、生産者は本来の適正利益で美味しいものを作ることができ、消費者は安全で美味しいものを優先的に入手することができることになるから、需給者双方が利益を分かち合うものとなりうる。

 いろいろ考えれば、新たな需要創造はできる訳で、結局、不動産投資と運用が、安定した個人資産の活用となり、如いては、日本経済を成長させる原動力になる。

 金融当局の考える投資は株式等に偏りすぎており、一般国民に馴染むものではない。

 日銀の総裁のように、遊ばせている金がふんだんにあり、村上ファンドに多額な投資ができる人は、国民的には極少数であり、将来の不安を抱えてあれこれ模索している人のほうが圧倒的に多く、その人たちの投資対象は不動産以外に見当たらない。

2007.05/09

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倉橋隆行 (くらはしたかゆき)
1958年9月25日生
96年に(社)全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。98年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産体系研究所創設に伴い、取締役所長に就任。99年、総合的な月貸し賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。同時に(株)三春情報センターを退職。そして、資産運用管理会社である(株)CFネッツを創立し、代表取締役に就任。2001年、2002年JREM国際CPM協会副会長就任。2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士サーティファイド・プロパティマネージャー)の称号を日本で初めての公式試験受験による取得者となる。現在、グループ企業4社の代表取締役と取締役、その他公益法人の役職をこなし、超多忙な仕事をこなしている。
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