9月9日、シービー・リチャードエリス(本社:東京都)は、2008年8月時点の三大都市における空室率・平均募集賃料の速報データを発表した。
これによると、三大都市の空室率は揃って上昇しており、前月には一部で横ばいまたは若干の低下がみられていたのに対し、今月は空室率の上昇基調を裏付ける結果になったという。東京・大阪・名古屋ともにまとまった面積でのテナントの動きは鈍く、縮小移転やコスト削減を目的とした統合移転が散見された、としている。
東京主要5区の空室率は2.2%(対前月比0.1ポイント上昇)で、これまで堅調に推移してきたとされる平均募集賃料も、わずかだが低下して15,220円となった。同社は、依然、空室在庫が少ないこと、景気に対する先行き不安などによって、まとまった面積のテナント移動が鈍化傾向にある中、空室発生が空室消化を若干上回った結果、空室率がわずかに上昇したものとみている。
また、大阪市の空室率は6.3%(対同比0.2ポイント上昇)で、新しく竣工したビルで一部空室を残したことなどの影響もある、と同社は分析。平均募集賃料は、7月から横ばいの8,930円/坪。
さらに名古屋市では空室率は7.5%(対同比0.3ポイント上昇)となったものの、8月期の平均募集賃料は9,750円とわずかに上昇した。空室を抱えて竣工したビルがあったことのほか、移転により発生した空室が顕在化したビルが複数あったことが、空室率上昇の要因としている。
情報提供:シービー・リチャードエリス株式会社
http://www.ikoma-cbre.co.jp/
三大都市における空室率・平均募集賃料の速報データ(2008年8月期)
http://www.ikoma-data.co.jp/html/pdf/CBRE_080909_Flash_J.pdf