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リプロス代表・松尾充泰の賃貸経営ノウハウ

失敗する土地活用≪運営編−募集業務≫

 これまでの記事では、「土地」や「企画・計画」の大切さをご紹介してきたわけですが、更に大切なのは、どんなに素晴らしい立地でも、また、当初の企画や計画がどんなに素晴らしくても、日々の運営がまずいと賃貸経営は上手くいかないということです。

 逆に、少々立地や当初の企画・計画が悪くても運営さえ良ければ、それらの悪材料はカバーできたりします。

 その意味においても、運営はとても重要なのです。

 これからの賃貸経営は、プロの管理会社にお任せすることをお勧めしますが、どんな運営をすることが重要かを知らないと管理会社の良し悪しも判断できませんので、すでに管理会社に任せているオーナー様も、これから賃貸経営をはじめて管理会社に任せようとしているオーナー様も、是非以下をお読みください。

 そして、ご自身で管理をしようと考えているオーナー様には絶対に読んで頂きたいと思います。

 では早速ですが、自ら運営する場合の3つのポイントについて申し上げます。

 

募集業務
 テナント(入居者)がいないと賃貸経営は成り立ちません。

 ではどうやって、テナントを募集するのでしょうか?

 一般的には物件が立つ地元の賃貸仲介業者に依頼する方法があります。

 また、オーナー自ら物件に募集看板を付けたり、インターネットに広告をすることも可能です。

 いずれにしても営業活動が必要だということです。

 じっと待っているだけでは借りてくれる人は現れないのです。

 新築の場合は、建築会社やハウスメーカーが満室にしてくれたりすると思いますので、ここでは、新築ではなく、完成後満室になり数年経過した後に空室になった場合のことを書かせて頂きます。

 では、これから募集業務での重要ポイントを時系列を追って説明したいと思います。

1 賃貸条件の設定

 退去予定日の通知をテナントから受け取ったなら、すぐに募集業務の開始です。まず、最初に賃料などの条件設定を行う必要があります。

 数年しか経過していなくても、相場が変わっていたりします。

 また、時期によって、賃料設定を変更しなくてはならないこともあります。

 例えば、大学生などに依存している地域では、春先と秋口では、需要の強さが違います。

 よって、秋口なら、敷金や礼金を下げる工夫や、フリーレントと言い、特定の期間だけ賃料を免除するようなサービスをしないと契約が見込めない地域もあります。

 大抵のオーナーは空き部屋になって、数ヶ月してから、どうして、契約にならないのか考えます。

 それでは遅いのです。退去日が決まったら、即調査する必要があります。

 地元の仲介業者を訪ねて相談しながら、近隣の競合物件と賃料を比較し適切な賃料を設定してください。

2 募集広告の作成

 上記1と同時に進行する形になるのが、募集広告の作成です。面倒かもしれませんが、募集広告の作成には、労力を惜しんではいけません。

 オーナー様にとって、重要な営業ツールだからです。募集広告に必要な情報が何か分からない方は、取引先の仲介業者によその募集広告を見せてもらってください。

 何枚か見るとだいたいどんな情報が必要か分かると思います。

 この募集広告の作成にも様々なコツはありますが、これを書いていると話が進みませんので、今回は割愛させて頂きます。

 ポイントだけを言うと、「魅力ある物件に見せること」です。

 そして、「仲介業者がインターネット広告などをする時に必要な情報を記載できているか」ということです。

 仲介業者の大半は、良い物件は無料でインターネットに掲載して広告してくれます。

 しかし、情報が不足していると掲載ができなかったりするのです。

 必要な記載項目は、大手仲介業者のホームページで消費者のつもりになって検索してみるとわかります。

 仲介業者が消費者に提示する情報は最低限必要なのです。

 それ以外に、契約時に必要な書類(例えば、連帯保証人の印鑑証明書など)や業者が部屋を案内する場合の鍵の手配方法も記載してください。

 できれば、携帯電話の番号も記載して、いつでも連絡が取れるようにしておくべきです。

 そして、退去予定日が確定したなら、募集を開始しましょう。

 尚、退去理由を確認しておき、万一退去が遅れることがないかについても確認が必要です。

 転居先が建築中の物件の場合は、完成が遅れた結果、退去まで遅れる場合もあるためです。

 ところで、管理会社に物件を任せていながらなかなかテナントが決まらない場合は、募集広告用の資料を見せてもらってください。

 お粗末な話ですが、管理会社の資料の中には図面がなかったり、汚く見えづらかったり、完成年月日の記載や方位の記載すらない資料があります。このような管理会社は少なくありません。

 もし、あなたの任せている管理会社がそんな会社なら、しっかりとした資料を作成するように求めるべきです。または、管理会社を変更するべきかもしれません。

3 募集活動(その1)

 募集広告ができれば、募集活動です。まずは物件が建つ地元の仲介業者への営業活動となるわけですが、土日の忙しい時間帯は避ける配慮が必要です。

 ご自身が営業だということを忘れないでください。

 また、営業は売り込みだけが仕事ではありません。

 情報収集も営業の仕事です。

 せっかく行くのですから、近隣の競合物件の募集賃料や空室期間など最新の市場動向をチェックしてください。

 それから、まだあなたの物件を見たことのない仲介業者の担当者がいれば、見てもらうようにしましょう。

 見ていない人があなたの物件を案内してくれる確率は低いのです。

 見てもらうだけで案内してもらえる確率はあがります。

 それから、部屋が空いたなら案内しやすい環境を用意します。

 仲介業者に案内用の鍵を配布するのもひとつです。

 現地の郵便ポストにダイヤル錠を付けて鍵を置くようなことも一つの方法です。

 そして、部屋はきれいにして案内用のスリッパを準備しておくことをお勧めします。

 近所に住んでいて、案内する時間が予め分かるのであれば、先に行って換気したりするのも良いでしょう。とにかく、すぐに案内ができるようにするのがポイントです。

 尚、新しいテナントが決まったら鍵は新しい物に変えてください。

 窃盗や傷害などの事件に発展するとオーナーの管理責任が問われますし、何よりテナントを危険にさらすわけにもいかないからです。

 募集活動は1回で終わりではありません。

 電話や訪問などを定期的に行い、契約が決まらない理由を探って改善することを考えてください。  

 ボーっとしていたら、悪戯に時間が過ぎるだけなのです。

 6万円の賃料であれば、一日2千円の収入を得る機会を逃していることになるのだと、しっかりと肝に命じて営業に励んでください。

4 契約手続き


 申し込みが入ったら速やかに入居審査をしてください。

 速やかにというのが重要です。

 そして、審査基準を明確にしておくことも重要です。

 なんとなくこの人は嫌だから、という理由で断ると、賃貸仲介業者は次回から案内してくれなくなったりします。

 ただし、審査は厳格にしなくてはなりません。

 連帯保証人が友人で不安な場合は、身内の人に変更をお願いするというようなことも必要になります。

 また、最近では当社のサイトでもご紹介していますが、保証会社というのがあります。

 これらの会社が入居者の賃料を保証してくれますので、連帯保証人の経済力が弱い場合は、保証会社を使ってリスクを低減する方法もあります。

 契約書は、自分で用意する場合と賃貸仲介業者の契約書を使う場合があります。

 一般的には、業者の契約書を使うことになりますが、契約の内容をしっかりと理解していないと契約書に潜むリスクをオーナーが背負うことになります。

 とはいえ、オーナーが不利になるような契約書を敢えて使っている業者はいないと思うので、何も知らないオーナーが自分で契約書を用意するよりは任せた方が安心です。


5 募集活動(その2)


 テナントとの契約が決まったなら、電話でかまわないので、速やかにすべての賃貸仲介業者に連絡をしてください。

 そうすることで、業者に良い印象を与えることができます。

 これが、次回の募集業務につながるのです。

 人間関係を大切にする気持ちが重要です。

 次回は入居者管理について書かせて頂きます。

2007.06/26

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松尾充泰 (まつおみつひろ)
(賃貸不動産経営コンサルタント)
昭和43年大阪生まれ。
96年に賃貸不動産業界での職務経験を生かし、賃貸不動産業界向けソフトウェア開発会社、アクセス株式会社を設立。その後、賃貸不動産会社に対する業務コンサルティング、大家さん・賃貸不動産業界のビジネス支援サイトを運営する、株式会社リプロスを2003年に設立。

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